【技術アジャスター試験】モーメント・はりを超基礎から|力×距離で覚える



技術アジャスター試験の計算問題対策、第5回です。

第4回では、摩擦係数μと摩擦力F=μNを確認しました。

今回は、苦手に感じやすいモーメント・はりを、「力×距離」から超基礎で整理します。

今回の学習順

🐣 超基礎 → 🌱 1個だけ計算 → 🔥 試験っぽい問題 → 🎯 実際の過去問へ

モーメントは、難しい言葉に見えますが、まずは物を回そうとする力だと思えば大丈夫です。

🐣 モーメントって何?

モーメントとは、物を回そうとする力のことです。

身近な例はドアです。

ドアは、蝶番のすぐ近くを押すより、取っ手のように蝶番から遠いところを押した方が小さな力で開けやすくなります。

これは、支点から遠いほど、回そうとする力が大きくなるためです。

モーメントは支点から遠いほど回しやすくなることを説明する図
支点から遠い場所に力をかけるほど、物を回そうとする働きは大きくなります。

モーメント = 物を回そうとする力

支点から遠いほど、回しやすい。

🐣 支点って何?

支点は、回転するときの中心です。

シーソーなら真ん中の支え、ドアなら蝶番、はりなら支えている場所が支点になります。

モーメント問題を見たら、いきなり計算せず、まず支点を探しましょう。

モーメント問題を見たら、まず支点を探す!

どこを中心に回ろうとしているかを先に見るのがコツです。

🌱 モーメントの公式

モーメントの基本は、力と距離のかけ算です。

モーメント = 力 × 支点からの距離
M = F × L
記号 意味 単位
M Moment、モーメント N・m
F Force、力 N
L Length、支点からの距離 m

🌱 M・F・Lのどれを求める?

問題文で何を聞かれているかを最初に見ます。

モーメントMを聞かれているのか、力Fを聞かれているのか、距離Lを聞かれているのかで、式の使い方が変わります。

Mを求めるときはF×L、Fを求めるときはM÷L、Lを求めるときはM÷Fを説明する図
縦に並んでいるものは割り算、横に並んでいるものは掛け算、という感覚で見ます。

Mを求める → F × L

Fを求める → M ÷ L

Lを求める → M ÷ F

🌱 超簡単な計算

例題

力F=10N、支点からの距離L=2mの場合、モーメントMはいくつですか?

M = F × L
M = 10 × 2
M = 20N・m

答え:20N・m

🌱 左右のつり合い

シーソーで考えると分かりやすいです。

左側

10N × 2m = 20N・m

右側

20N × 1m = 20N・m

左のモーメント=右のモーメントなので、つり合います。

左右の力そのものが同じ必要はありません。

10Nと20Nでも、距離が違えばモーメントが同じになり、つり合うことがあります。

🌱 「はり」って何?

はりという言葉で難しく感じなくて大丈夫です。

初心者向けには、はり=横長の棒をどこかで支えているもの、くらいから考えましょう。

片持ちはり

片側だけを固定しているはりです。

両端支持ばり

両側で支えているはりです。

🔥 はり問題の見方

はりの問題が出たら、最初から公式に数字を入れないでください。

まず、次の順番で見ます。

1. 支点はどこ?

2. 力はどこにかかっている?

3. 支点から何m?

4. 左右どちらに回そうとしている?

🔥 斜めに力がかかる場合

ロープなどが斜めになっている場合は、力をそのまま全部モーメント計算に使えないことがあります。

このときは、第3回「重力と斜面」で学んだsin・cosの考え方が戻ってきます。

今回は、三角関数を深掘りしません。

まずは、斜めの力から回転に効く方向の力を取り出すことがある、と押さえましょう。

🎯 過去問 問204(2)につなげる

問204(2)は、両端支持ばりの途中に集中荷重Wが作用し、最大曲げモーメントからWを求めるタイプです。

問題文や図をそのまま暗記するのではなく、支点、力、距離、モーメントがどうつながるかを見ます。

支点を見る

力Wがどこに作用するかを見る

支点からの距離を見る

M=F×Lの関係で考える

🎯 過去問 問204(3)につなげる

問204(3)は、棒、支点、荷重、斜めのロープが組み合わさる問題です。

これは、モーメントと斜めの力を組み合わせた問題だと考えます。

第3回で学んだsin・cosがここで再登場します。

超簡単チェック問題

問題1

支点から2mの場所に10Nの力がかかる。モーメントはいくつ?

M = F × L
10 × 2 = 20N・m

答え:20N・m

問題2

モーメント30N・m、支点からの距離3m。力はいくつ?

F = M ÷ L
30 ÷ 3 = 10N

答え:10N

問題3

モーメント24N・m、力8N。距離はいくつ?

L = M ÷ F
24 ÷ 8 = 3m

答え:3m

問題4

左が10N×2m、右が20N×1mのシーソーはどうなる?

答え:つり合う

どちらも20N・mなので、左右のモーメントが同じです。

これだけ覚えよう

モーメント問題を見たら、まず支点を探す!

モーメント = 力 × 距離

M = F × L

左のモーメント = 右のモーメント → つり合う

斜めの力は、回転に効く方向の力を取り出すことがある

次回:⑥ 応力・断面積

次回は、応力、断面積、力を面積で割る考え方を扱います。

部材にかかる力を、どれくらいの面積で受けているかを見る問題につながります。

シリーズ導線

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