第11回では、速度・加速度の問題を実戦化しました。
今回は、その加速度に質量が加わります。
つまり流れは、こうです。
加速度
力
F=maは知っていても、問題文になると「何をどこに入れるん?」となりやすいです。
今回は、公式の暗記ではなく、問題文から必要な数字を拾って整理する練習をしていきます。
💡 F=maそのものがまだ不安な人へ
このページは「実戦編」です。
Fって何? mって何? aって何? kgとNの違いは? というところから確認したい場合は、先に基礎編を読んでください。
今回のゴール
今回覚えてほしいのは、F=maという公式だけではありません。
本当に大事なのは、問題を見たときの解く順番です。
どれが「?」か確認
aがなければ速度から作る
最後にF=ma
🐙 問題を見たら、まず F・m・a のどれが「?」か探そう!
STEP1|まずF・m・aを探す
問題文を読んだら、いきなり計算しなくてOKです。
まず、F・m・aにあたる数字を探します。
| 記号 | 意味 | 単位 |
|---|---|---|
| F | 力 | N |
| m | 質量 | kg |
| a | 加速度 | m/s² |
問題を見たら、まず数字だけを見るのではなく、その数字がF・m・aのどれに当たるのかを確認します。

🐙 数字だけじゃなく単位を見る!
N → 力F
kg → 質量m
m/s² → 加速度a
例
質量1000kgの自動車が、2m/s²で加速した。自動車に働く力を求めよ。
この場合は、こう整理します。
m=1000kg
a=2m/s²
F=?N
今回は、Fを求める問題だと判断できます。
F・m・aのどれが「?」か分かったら
問題を見て、F・m・aのどれが「?」か分かったら、次はT字で計算方法を決めます。
Fが?ならm×a、mが?ならF÷a、aが?ならF÷mです。
ただし、3つの公式を別々に暗記するのではなく、元になるのはあくまでF=maです。

🐙 F=ma問題はこれだけ!
① 問題文からF・m・aを探す
② どれが「?」か確認
③ T字で計算方法を決める
では、Fを求める、mを求める、aを求める、の3パターンを順番に確認します。
STEP2|Fを求める
Fを求めるときは、F=maをそのまま使います。
力=質量×加速度
質量1000kg、加速度2m/s²なら、
F=1000×2
=2000N
答え:2000N
mとaが分かっている、Fが「?」、だから掛け算です。
STEP3|mが「?」なら割り算
次は、質量mを求める場合です。
力2000N、加速度2m/s²、質量?kg
F=maから、
m=F÷a
=2000÷2
=1000kg
答え:1000kg
STEP4|aが「?」なら割り算
加速度aを求める場合も、F=maから考えます。
質量1000kg、力3000N、加速度?
a=F÷m
=3000÷1000
=3m/s²
答え:3m/s²
ここで公式の使い分けを整理
Fが? → m×a
mが? → F÷a
aが? → F÷m
ただし、3つの公式を別々に丸暗記するイメージではありません。
元になるのは、あくまでF=maです。
STEP5|kgとNをごちゃ混ぜにしない
ここは本番で引っかかりやすいところです。
STEP1で見たように、FはN、mはkg、aはm/s²で整理します。特に、kgとNを同じものとして扱わないようにしましょう。
1000kg=質量
1000N=力
kgとNは別物!
たとえば「車両質量1200kg」と書いてあっても、1200Nではありません。
🐙 数字だけじゃなく「単位」までセットで見る!
第11回で、km/hとm/sを区別したのと同じです。今回も、数字だけでなく単位を見るクセをつけましょう。
STEP6|質量が大きくなるとどうなる?
F=maを、数字だけでなく感覚でもつかんでおきます。
車A
1000kg
2m/s²
F=2000N
車B
2000kg
2m/s²
F=4000N
同じ加速度なら
重い車ほど
大きな力が必要
STEP7|同じ力ならどうなる?
今度は、加える力を同じにして考えます。
2000Nの力を加える
1000kgの車:2000÷1000=2m/s²
2000kgの車:2000÷2000=1m/s²
同じ力なら、軽い車ほど加速度が大きい。
この感覚があると、比較問題でも迷いにくくなります。
STEP8|ここから第11回と合体
実際の問題では、「加速度2m/s²」と直接書いてくれているとは限りません。
例
質量1000kgの自動車が、10m/sから20m/sまで5秒間で加速した。
自動車に働いた力を求めよ。
この問題では、m=1000kgは分かります。F=?も分かります。
でも、aが書かれていません。
🐙 aがない!
↓
最初の速度・最後の速度・時間を探す!
STEP9|速度 → 加速度 → 力
上の問題を、順番に解きます。
最初の速度:10m/s
最後の速度:20m/s
時間:5秒
まず速度の変化を出します。
20-10
=10m/s
加速度を出します。
10÷5
=2m/s²
ここで初めて、F=maへ入れます。
F=1000×2
=2000N
答え:2000N
加速度
力
STEP10|km/hが入った実戦問題
質量1200kgの自動車が、36km/hから72km/hまで5秒間で加速しました。
このときの平均的な力を求めなさい。
答えと解説を開く
STEP1 km/hをm/sへ直します。
36÷3.6=10m/s
72÷3.6=20m/s
STEP2 加速度を出します。
(20-10)÷5
=2m/s²
STEP3 力を出します。
F=ma
=1200×2
=2400N
答え:2400N
ここでは、単位変換 → 加速度 → 力、という3段階になります。
STEP11|減速問題
質量1000kgの自動車が20m/sで走行していました。
ブレーキをかけ、5秒後に停止しました。
平均加速度と、そのときの力を求めなさい。
答えと解説を開く
最初:20m/s
最後:0m/s
時間:5秒
加速度:
(0-20)÷5
=-4m/s²
力:
F=1000×(-4)
=-4000N
答え:加速度-4m/s²、力-4000N
マイナスは、進行方向と逆向きの力を表しています。
STEP12|問題を見た瞬間の解き方
試験中は、次の順番でチェックします。
① 何を求める? F? m? a?
② 単位を見る N、kg、m/s²
③ 加速度aは書いてある?
YES → そのまま使う
NO → 最初の速度・最後の速度・時間を探す
④ km/hならm/sへ変換
⑤ 加速度を出す
⑥ F=maへ入れる
練習問題1
質量1500kgの自動車が3m/s²で加速しました。
自動車に働く力はいくら?
答えと解説を開く
F=1500×3
=4500N
答え:4500N
練習問題2
質量2000kgの車に6000Nの力が働きました。
加速度はいくら?
答えと解説を開く
a=F÷m
=6000÷2000
=3m/s²
答え:3m/s²
練習問題3
質量1500kgの車が、5m/sから15m/sまで5秒間で加速しました。
力はいくら?
答えと解説を開く
まず加速度を出します。
(15-5)÷5
=2m/s²
次に力を出します。
F=1500×2
=3000N
答え:3000N
最終実戦問題
質量1800kgの自動車が、時速54km/hで走行していました。
その後一定の力で加速し、5秒後に時速90km/hになりました。
この5秒間に自動車へ働いた平均的な力を求めなさい。
答えと解説を開く
STEP1 求めるものを確認します。
F=?
STEP2 質量を確認します。
m=1800kg
STEP3 速度をm/sへ直します。
54÷3.6=15m/s
90÷3.6=25m/s
STEP4 加速度を出します。
(25-15)÷5
=2m/s²
STEP5 F=maへ入れます。
F=1800×2
=3600N
答え:3600N
最終まとめ
F=maの問題は、公式を見た瞬間に計算するのではなく、まず問題文を整理します。
F・m・aを探す
↓
どれが「?」か確認
↓
aがなければ速度から作る
↓
F=ma
速度 → 加速度 → 力までつながれば、第11回と第12回がセットで使えるようになります。



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